AI副業で何を売るか決められない人へ|自分の条件から3案を出し、見本を1つ作るまで

ChatGPTで文章は書ける。画像生成AIも少し触った。「AI副業 おすすめ」で検索して、ライティング、画像販売、動画編集、SNS運用代行……と並んだ一覧も読んだ。それでも、自分が何を始めればいいかは決まらない。

この記事は、そんな人に向けたものです。おすすめの副業をもう1つ増やすのではなく、あなた自身の条件からAIにサービス案を3つ出させ、今週作れる「見本」を1つ決めるところまでを、コピーして使える指示文つきで案内します。

この記事の要点

  • 決まらない原因は、AIの知識不足ではなく「誰の、どの面倒を、何を納品して解決するか」を1行で言えないこと
  • AIには「商品企画の壁打ち相手」を任せる。決めるのは自分
  • 本業・使える時間・苦手を入れた指示文で、サービス3案と最初の見本を出す(下の指示文はコピーして使える)
  • 始める前に、勤務先の副業ルール、確定申告の20万円ライン、著作権と利用規約の3つだけ確かめる

足りないのはAIの知識ではなく「売るものを1行で言える状態」

AI副業が決まらない人の多くは、ツールの使い方はもう分かっています。止まっているのは「何を売るか」の一点です。

「AIで文章を作ります」「AIで画像を作ります」では、買う側は自分に何が届くのか想像できません。「AIを使えること」だけでは、ほかの人に頼まずあなたに頼む理由にもなりません。売れる形になっているサービスは、たいてい次の3つが1行で言えます。

  • 誰の(相手を1種類に絞る):例「自主管理している個人の大家さん」
  • どの面倒を:例「入居者への返信で、何を書けば角が立たないか迷って遅れる」
  • 何を納品して解決するか:例「場面別の返信テンプレ15本(Googleドキュメント)」

おすすめ一覧は「職種」の一覧です。職種を選んでも、この3つは決まりません。だから一覧を何本読んでも前に進まないのです。

AIには「商品企画の壁打ち相手」を任せ、決めるのは自分

この3つを1人で考えると、自分の経験の中から相手と面倒を探す作業になり、時間がかかります。ここでAIが役に立ちます。

任せるのは、条件を受け取って、相手・面倒・納品物の組み合わせを複数出す役です。人に相談するなら「商品企画の壁打ち相手」にあたります。

任せること(AI)自分が持つこと
本業の経験から、相手と面倒の組み合わせを複数出すどれを選ぶか決める
納品物の形と分量を具体化するその面倒を自分が本当に分かっているか判断する
実績ゼロでも作れる見本の中身を考える見本を実際に作り、品質を確かめる

AIの案は、そのまま売れることを保証するものではありません。需要があるかどうかは、見本を見せて反応を確かめるまで分かりません。それでも「何を確かめればいいか」が決まるだけで、止まっていた状態からは抜け出せます。

一覧から選ぶ方法と、自分の条件から出す方法は、決まるものが違う

おすすめ一覧から選ぶ自分の条件から出す
決まるもの職種(ライター、画像販売など)相手・面倒・納品物・見本
自分の経験使われない本業の作業がそのまま材料になる
次にやることその職種の勉強を始める今週、見本を1つ作る
止まりやすいところ「自分にできるか」で迷う「どれを選ぶか」で迷う(3案なので選べる)

一覧型の情報が無駄なわけではありません。ジャンルの全体像を知るには役立ちます。ただ、そこから自分の商品にする工程を、一覧は代わりにやってくれません。

今日の一手:指示文に自分の条件を入れて、3案と最初の見本を出す

次の指示文をコピーして、チャット型のAI(ChatGPT、Claude、Geminiなど)に貼り付けてください。書き換えるのは、上の4行(使えるAI、本業、時間、苦手)だけです。

売れるサービスを3案出す指示文

AIを使って、副業で売れるサービスを考えたいです。

使えるAI:(例:ChatGPT 無料版、Canva) 本業でやっていること:(例:不動産会社の事務。物件の紹介文づくり、問い合わせへの返信、社内の議事録) 週に使える時間:(例:5時間) 苦手なこと:(例:人前で話すこと、営業電話)

この条件から、私が提供できるサービスを3つ考えてください。 それぞれについて、次の4つを書いてください。

① 誰の、どんな「面倒」を解決するか(相手を1種類に絞る) ② 納品するもの(形式と分量。例:返信テンプレ10本、Googleドキュメント) ③ 私がやる作業と、AIに任せる作業の分け方 ④ 実績ゼロでも今週作れる「見本」の内容

条件: ・収入額や相場は書かないでください(確認できない数字は不要です) ・本業の会社の情報や、お客さんの個人情報を使わないとできないものは除いてください ・最後に、3つのうち私が最初に試すべき1つと、その理由を2行で書いてください

編集部で実行した結果

例の条件のまま、Claudeで実行しました(2026年10月22日)。返ってきた3案の要約です。

案誰の、どの面倒納品物今週作れる見本
A小規模な賃貸仲介会社の担当者。物件ごとの紹介文を毎回ゼロから書いている物件タイプ別の紹介文テンプレ12本+入力シート+言い換えチェックリスト架空の物件3種類の紹介文
B自主管理の個人大家さん。入居者への返信で角が立たない書き方に迷う場面別の返信テンプレ15本+対応フロー1枚「設備故障の初回返信」「騒音の注意」の2本(丁寧版と簡潔版)
Cマンション管理組合の理事。議事録の書式が毎回ばらばら議事録の書式+メモから議事録にする指示文3本+手順書架空の理事会メモを議事録にした前後比較

最初に試す1つとしては案Bが挙がり、理由は「本業で毎日やっている返信文づくりなので、週5時間でも品質を保てる」「見本が2本で作れる」というものでした。

この結果から分かるのは、本業の作業がそのまま商品の材料になることです。紹介文、返信、議事録という、本人にとっては当たり前の作業が、別の相手にとっては「面倒」として売り物になっています。

出てきた案が自分に合わないときは、「苦手なこと」を増やすか、「本業でやっていること」をもっと細かく書いて、もう一度実行してください。同じ指示文でも、条件が具体的になるほど案も具体的になります。ほかのAIでも同じ文面で使えますが、出力の形は多少変わります。

最初の見本を作るときの決まりごと

  • 架空の題材で作る。 実在の会社名・個人名・本業の資料は使いません。指示文の条件にも入れてあります
  • AIの出力をそのまま見本にしない。 自分が本業で培った判断(言い回し、抜けやすい項目)を入れて直します。ここが、ほかの人ではなくあなたに頼む理由になります
  • 見本は1〜2点でいい。 全部そろえる必要はありません。「この人に頼むと、こういうものが届く」と伝われば十分です

始める前に確かめる3つ:勤務先のルール、20万円の申告ライン、著作権と規約

会社員がAI副業を始めるとき、最低限確かめておきたいのは次の3つです。

確かめること内容確認先
勤務先の副業ルール副業を認めているか、届出が要るか。厚生労働省は「副業・兼業の促進に関するガイドライン」と、企業向けの届出様式例を公開しています自社の就業規則、人事部
確定申告給与を1か所から受けている会社員は、給与・退職所得以外の所得の合計が20万円を超えると確定申告が必要です国税庁 No.1900
著作権と利用規約AIで作ったものを売る前に、使ったAIツールの利用規約(商用利用の可否)と、既存の作品に似ていないかを確かめます各ツールの利用規約、文化庁「AIと著作権について」

もう1つ、本業の顧客情報や社内資料をAIに入力しないことも大切です。見本を架空の題材で作るのは、この線を守るためでもあります。

3案から1つ選び、今週中に見本を1つ作るところまでで止めていい

今日やることは、副業を始めることではありません。

  1. 指示文に自分の条件を入れて、3案を出す
  2. 3案から1つ選ぶ(迷ったら、AIが最後に推した1つでいい)
  3. 今週中に、その見本を1つだけ作る

販売ページも、価格も、案件探しも、見本ができてから考えれば間に合います。見本が1つあれば、「何を売っているのか」を人に見せられる状態になります。まずは、止まっている頭の中の「何をしよう」を、この指示文に入れてみてください。

よくある質問(FAQ)

よくある質問

QAI副業は何から始めればいいですか?
A

職種を選ぶ前に、「誰の、どの面倒を、何を納品して解決するか」を1行で言えるようにすることから始めます。この記事の指示文に、本業でやっていること・使える時間・苦手なことを入れると、AIがサービス案を3つ出してくれます。そこから1つ選び、見本を1つ作るのが最初の一歩です。

Q実績がゼロでも売れますか?
A

実績がなくても、架空の題材で作った見本があれば「何が届くか」を相手に見せられます。見本は実在の会社名や個人情報を使わずに作ります。ただし、見本があれば必ず売れるわけではありません。見本を見せて反応を確かめることが、需要を確かめる手段になります。

Q無料のAIだけで始められますか?
A

サービス案を出す段階と、文章の見本を作る段階は、チャット型AIの無料プランでも試せます。無料プランには利用回数などの上限が設けられていることがあるので、上限で作業が止まるようになってから有料プランを検討すれば十分です。料金や上限は各サービスの公式ページで確認してください。

Q会社員がAI副業をすると確定申告は必要ですか?
A

給与を1か所から受けている会社員は、給与所得・退職所得以外の所得の合計額が20万円を超えると確定申告が必要です(国税庁 No.1900)。副業の内容や収入の形で扱いが変わることがあるため、迷ったら税務署や国税庁の案内で確認してください。

QAIで作ったものを売ってもいいのですか?
A

使ったAIツールの利用規約で商用利用が認められているかを、まず確認します。あわせて、出来上がったものが既存の作品に似ていないかも確かめます。考え方は文化庁の「AIと著作権について」のページにまとまっています。

出典

  1. 国税庁「No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人」(2026-10-22 取得)
  2. 厚生労働省「副業・兼業」(副業・兼業の促進に関するガイドライン、届出様式例)(2026-10-22 取得)
  3. 文化庁「AIと著作権について」(2026-10-22 取得)